みらいのはなし、4。
きょうもゆうこちゃんの筆先をみる。
ぼくはいままで、どれだけの名場面をみてきただろう。
そしてどれくらいそれを、
おいかけていることが、できていただろう。
もう再現できない瞬間はそこらじゅうに転がっている。
それは寂しいし、悲しい気もするから、
ぼくたちはいま、それを保存したりシェアすることで、
いつでもくりかえし見れるし、聞くことができる。
だけど、そうやって切りとったワンシーンをみているとき、
ぼくたちは固まっている。
立ち止まって、その美しさについて語り合っている。
どこかからどこかに、切り離されてしまう。
体験は、これからもずっと変わらないとおもう。
動きまわることに立ち向かって自分も、
きょろきょろしていることなんだ。
失われる美しさというより、
消えていく美しさ。
いつだって見れるよ、のそれとは全然ちがうよね。
今日もよんでくれてありがとうございます。
あちらにこちらに動きまわる筆先を追う。
その動きに、いまよりむかしが溶けている。
そんなみらいのはなし。